お別れは簡単すぎた
正社員さんのことを聞いて頭にきていたのもあり
次の日は、職場に遅刻していきました
いつもなら、正社員さんと二人で朝の準備をするのですが
いないことが分かっていたので次の出勤のパートさんと合流しました
正社員さんが辞めさせられてしまったことに同じく憤慨していたパートさんだったので
一緒に話しながら中に入ると
めったに出勤しない社長婦人が立っていました
そして
「今日は遅かったんですね、どうしました?」
と私に聞いてきたので
「正社員さんに遅れる連絡は入れましたけど」
と答えました
社長婦人は
「そうだったんですか。正社員さんからは連絡が来てませんでしたので知りませんでした…というか正社員さんのことなんですが…」
と話し出したので、あえて知らない振りで
「あれ、正社員さんはどうしたんですか?お休みですか?」
と聞きました
すると社長婦人はさらっと
「実は正社員さんは昨日付けで退職されました」
と言い放ちました
私ともう一人のパートさんで一斉に
「はい??」
「なんでですか??」
と聞きました。
すると社長婦人の口からは
「正社員さんは以前から辞めることになっていて、皆さんにはお話していなかったかもしれませんが、昨日付けになっただけなんです」
と、さも私たちが何も知らないと思って良いように取られる理由を述べてきました
そこでパートさんと一緒に
「いやいや、おかしいです。私は以前から正社員さんから、パートになってくれないかとの相談を会社から受けていると聞いていました。でもそれは無理だからやめることもあるかもしれない。でも、スタッフや利用者さんにしっかりお別れの挨拶をさせてもらいたいから、日にちはゆっくり決めたいと話されていました」
などなど言ったら
「いや、どちらにしろ猶予を与えたのに、決めたのは正社員さんですからね」
の一点張りで人の話も聞かない
そうこうしている間にもう一人のパートさんも来て、そのことを伝えると
全て知っているのに
「ちょっとちょっと、うそでしょ?!」
と響き渡るように叫んでくれました。社長婦人の眉間には少し皺がよっていましたが
ご利用者さんが到着してしまったので話は一旦締め切られました
私たちは、次に施設長に話を聞いて自分たちの怒りをぶつけました
向こうの主張は、正社員さんを決して辞めさせたわけではないということ
そして、今回の件は正社員さんが決めたこと
実際にとても赤字ではあるが、今いるパートスタッフの給与は大丈夫ということ
でした
私たちの言い分としては
正社員さんは突然辞める人ではなかった。辞めさせられたとしか思えない
もしくは、選択を与えられたとしてもそれが出来る状況ではなかった
正社員を切った(仮定とする)職場でパートスタッフの安定を保証できる見込みも無い
まして、雇用保険にも加入してもらえなく雇用契約書すら交わしていない私たちは
守ってもらえるものが何も無い
ご利用者さんを大切にしたいのであれば、まずはスタッフも大切にしなくてはならないのでは
これだけのことを言っても施設長は黙ったままで、小さく
「色々あるからね…」
といったきりでした
もう、こいつと話しても埒があかないと思い話すのを辞めました
そして、仕事が終わった後、スタッフ全員で集まりました
元正社員さんも
全ての話が偽りで、結局社長婦人の妬み(正社員さんが仕事できて自分より利用者さん達に可愛がられていたから)で元正社員さんを辞めさせるよう旦那に話を付けたんだと
話がまとまり
(社長婦人と社長の電話のやり取りを聞いていたスタッフもいた)
これは、集団退職してやろう!
となったのです
ところが、いざ集団退職を実行に移すかとなると
皆の腰が上がらない様子でした
確かに、自分の生活もあるものな・・
そう思い、沢山話ができてうれしかったけど
私は今日で辞めると皆にその時言いました
向こうが、突然退職を決めたことを受け入れるしかないと言ったのだから
その言葉とおりに突然本当に辞める人を与えてあげよう
位の勢いで、夜にメールを送りました
メールで辞めるとか
ありえないことなのは分かっていました
非常識の極み
それを敢えてやりました
相手はどうでるか・・・